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研 究 会 設 立 の 背 景 |
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河川管理はこれまで、水害の防止や水資源の確保など、治水、利水を目的とした整備に重点を置いて進められてきた。 しかし、近年、河川が本来持っている自然環境の役割を見直して、 河川管理のあり方を再検討しようとする気運が高まってきた。 一方、多くの生態学研究者が、開放系であり、攪乱と修復が高い頻度で起こる河川生態系に興味を持ち、 このような環境のなかでの生物の生活や、河床、河川敷など河道に生活する生物群集が 河川の構造と機能に与える影響の研究を進めるようになってきた。 建設省(現国土交通省)は平成6年1月に環境政策大綱を定め、 河川行政においても積極的に環境を取り込むことを定め、 平成7年9月河川審議会が河川行政に対し「生物の多様な生息・生育環境の確保」「健全な水循環系の確保」などを 積極的に取り入れることを答申している。 このような状況の中で生態学と河川工学の研究者は、河川生態系に焦点をあてた研究を進め、 これまで知見の少なかった変動する環境下での生物の生活と集水域を含めた 河川生態系の機能と構造が河川環境に及ぼす影響を明らかにしつつ、 河川の本質の理解を深めることが重要であるという認識にいたった。 そこで両者が共同して河川生態学術研究会を創設し、 新しい河川管理を検討するための総合的な研究を進めることになった。 | ||||||||||||
研 究 の 目 的 |
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本研究は、生態学的な観点より河川を理解し、川のあるべき姿を探ることを目的として実施する。 目的の達成に向けては以下のようなテーマを設定し研究を進める。 | ||||||||||||
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研 究 の 方 法 |
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全国に数カ所の研究地区を設定し、同一地点において長期にわたる系統的、時系列的なモニタリングを実施する。 調査にあたっては、場合によっては環境に人為的インパクトを与える。それらの情報を研究者間で相互に交換し分析する。 また、河川生態及び河川工学的調査手法の総合化を図る。以下に本研究で行う調査内容を、 流域全体に関する項目、河川に関する項目に分類して示す。 | ||||||||||
●流域調査 |
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●河川調査 |
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実 施 体 制 |
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研究は大学などの研究者と国土交通省国土技術政策総合研究所、独立行政法人土木研究所などとの共同研究として進めるものとする。 | ||||||||||
政 策 提 言 |
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治水、利水、環境の調和を図り、河川環境、特に生物多様性の保全を確実なものとするために、「近年の気候変動下における河川生態系の保全と再生に関する緊急提言」を作成し、令和5年11月2日(木)に中村太士委員長より国土交通省 水管理・国土保全局 廣瀬昌由局長へ手交しました。 |